NET.PE1CHL



私が結構気に入って動かしている NET.PE1CHLに関する情報です。
Rob PE1CHLによる本家はこちら

NET.PE1CHLとは?

オリジナルは、Phil Karn, KA9Qが開発した NETです。これに Rob Janssen, PE1CHLがかなりの改良を加えたものが NET.PE1CHLです。
Phil, KA9Qのソースが公開されていますので、それを基にしたものは世の中にいくつもありますが、NET.PE1CHLはその一つという位置づけになります。

NET.PE1CHLの特徴

私にとっての NET.PE1CHLの魅力は
PE1CHL Rob自身は、NET.PE1CHLの特徴を次のようにまとめています。
Features of the software include:
  • AX.25, NET/ROM, TCP/IP, Pacsat protocols supported
  • directly drives SCC cards, KISS supported for backward compatability
  • SLIP, "packet driver" and NetBIOS support for local networks
  • X.25 network support
  • remote control, suitable for unattended node operation
  • emulation of G8BPQ hostmode on MSDOS platform
    (to run F6FBB BBS or DX Cluster on the same system)
  • MSDOS, Atari ST and Linux versions available
  • Very stable, can run for months without a reboot
  • NET.PE1CHLを動かす上で、現時点での最大の不都合は、ドキュメントが十分整理されていないことでしょうか。
    このページの末尾に、いくつかドキュメント類をまとめてありますが、集大成したものはありません。

    マシン環境

    私がNET.PE1CHLを動かしているマシンの仕様etcです。
    (作成中)


    NET.PE1CHLのセットアップ



    ユーティリティ "UIDISP"

    NET.PE1CHLには、受信した ax.25のUIフレームを別ファイルに書き出すax25 uigrab(ユーアイグラブ)という機能があります。この機能で書き出されたファイルのことを、拡張子を UIGとすることが通常であることから、UIGファイルと呼んでいます。このファイルの内容を、オフラインで表示するためのユーティリティが UIDISP(ユーアイディスプ) です。
    KISSファイルと比べた場合のUIGファイルの特長は、AX.25のUIフレームを受信したタイムスタンプが記録できることです。
    実を言うと、このUIDISPは、完全な私の自作品ではありません。オリジナルは、Rob PE1CHL自身がUOSAT3(UO-14)のテレメトリを表示するために書いた TLM.C です。 TLM.Cのソースは公開されていますので、 NET.PE1CHLの実行時と同様な表示になるように手を加えてみました。私が手を加えた部分については、差分 uidisp.diffを公開します。
    UOSATのテレメトリ表示機能はオリジナルのままです。 動作確認済みの環境は、 使い方

    オリジナルのソース TLM.Cに対して、パッチ(UIDISP.diff)を当てます。
    コンパイルするときには、AXUIGRAB.Hが必要になります。
    起動方法は、コマンドラインから
    例)c:\net> uidisp UIGファイル名  です。

    動作例

  • 以前はアマチュア衛星 PO-28として運用していたこともあるポルトガルの POSAT1 を受信した例です。
    POSAT1受信例 (受信日:2004年10月28日)
    
    c:\net> uidisp 28102807.uig
    *** Thu Oct 28 16:29:15 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1-12[de]->BBSTAT[de] UI len=11 pid=f0
    0000  Open 12a : 
    *** Thu Oct 28 16:29:15 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1-11[de]->STATUS[de] UI len=13 pid=f0
    0000  B: 773347125.
    *** Thu Oct 28 16:29:16 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1-11[de]->TLM[de] UI len=68 pid=f0
    timestamp=Thu Oct 28 16:29:49 2004
    46=2692 47=2554 48=0    49=3    50=3166 51=1967 52=0    53=2542 54=1984
    55=1595 56=37   57=3    58=1438 59=2145 60=0    61=2035 62=1    63=2224
    64=1168 65=1347 66=1804 67=256  68=400  69=1032 70=1816 71=277  72=1027
    73=579  74=2435 75=515  CRC=a184
    *** Thu Oct 28 16:29:17 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1[de]->QST[de] UI len=43 pid=f0
    0000  BATMAN: M:6, PWM:D9, C:10, T:1221006, D:0..
    *** Thu Oct 28 16:29:19 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1[de]->QST[de] UI len=78 pid=f0
    0000  CRE: File=CR041028 (closed)  Sframes:18900 Iframes:22433 Survey:
    0040  167 frame:160.
    *** Thu Oct 28 16:29:20 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1[de]->HITVER[de] UI len=20 pid=f0
    0000  HIT V2.4 SYNC V1.3 .
    *** Thu Oct 28 16:29:20 2004 9k6 recv:
    AX25: POSAT1[de]->SKED[de] UI len=63 pid=f0
    0000  Sked 1.5 File1:1d554 File2:1d553 Next:Thu Oct 28 12:00:00 2004.
    


  • アマチュア衛星ではありませんでしたが、KITSAT-2(KO-25)、POSAT1(PO-28)などど同時に打ち上げられた
    HealthSat-2 を受信した例です。受信したときは、保存したものの UIGファイルの中身を見る手段がありませんでした。
    そこで、中身を見るときは、uig2kss を使って Kissファイルに変換し、それを DTLM, KIM などで見ていました。
    今回、uidumpを作ってみて、私自身でも初めてUIGファイルのままで中を見ることができるようになりました。
    HealthSat-2受信例 (受信日:1999年10月20日)

  • TMSAT-1(TO-31)を受信した UIGファイル (受信日:2000年3月1日)

  • PACSAT-1(AO-16)を受信したUIGファイル (受信日:1999年10月21日)
    (注意)このUIDISPのテレメトリ表示機能は、UOSAT系のフォーマットに合わせてあるので、PACSATのような Microsat系の
    テレメトリは正しく表示できません。タイムスタンプだけは、たまたま正しく表示できるようです。


  • ユーティリティ "UIHDR"(ユーアイヘッダー)

    UIGファイルを読み込んで、その中のフレームのヘッダー情報だけを標準出力に出力するユーティリティです。
    UIDISPを基にして、フレームの中身を表示する部分は全部省略し、通し番号、フレームのタイムスタンプ、
    インターフェース名、送信局ID、受信局ID、フレーム長だけを出力します。
    起動方法は、コマンドラインから
    例)c:\net> uihdr UIGファイル名  です。

    動作例

    c:\net> uihdr 51110600.uig 
    1 Sat Nov  6 09:54:39 2004 9k6 recv: AX25: PACB-11[de]->STATUS[de] UI len=13
    2 Sat Nov  6 09:54:40 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=26
    3 Sat Nov  6 09:54:52 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    4 Sat Nov  6 09:54:54 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=26
    5 Sat Nov  6 09:54:56 2004 9k6 recv: AX25: PACBLS-8[de]->PACBLS-8[de] UI len=19
    6 Sat Nov  6 09:54:56 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    7 Sat Nov  6 09:55:00 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    8 Sat Nov  6 09:55:02 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    9 Sat Nov  6 09:55:04 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    10 Sat Nov  6 09:55:06 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    11 Sat Nov  6 09:55:08 2004 9k6 recv: AX25: PLCTL-8[de]->PLCTL-8[de] UI len=18
    12 Sat Nov  6 09:55:09 2004 9k6 recv: AX25: PACB-12[de]->BBSTAT[de] UI len=12
    


    ユーティリティ "UIG2KSS"

    UIGファイルからKISSファイルに変換するユーティリティです。UIG2KSSの作者は Rob, PE1CHLです。
    使い方

    起動方法は、DOSのコマンドラインからUIGファイル名を指定して、
    uig2kss UIGファイル名  です。拡張子不要です。
    例えば、103100.UIGというUIGファイルを処理する場合には、
    c:\net> uig2kss 103100 です。
    実行結果として 103100.KSSというファイルができます。 WindowsのDOS窓でも動作します。


    NET.PE1CHLの date getを使う(2004年11月)

    NET.PE1CHLが動作しているPCの時計を、正確な時刻を知っているLAN内のPCと同期させようという実験です。
    これは、UIGファイルの中に受信時刻が保存されてしまうことから、不正確な時刻を記録に残したくない、と意識してしまったわけです。
    本文はこちら


    ドキュメント類



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    last update: May 14, 2005
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